プッシュ(書きかけ)

概要

インラインアルペンにおいてタイムを稼ぐのに最も重要な技術として考えられるのがプッシュです。

広義でのプッシュはクリーンエッジ同様全てのトップ選手が使っている技術であると言えます。

ただし、厳密には同じプッシュという言葉でも様々な別の動作を指し、選手の滑り方によって異なります。

ここではインラインアルペンの技術の「プッシュ」について説明していきます。

1.プッシュとは

プッシュとは、スキーやスケートで使われる用語で、自重などを使いスケートに力を加え路面に働きかける技術です。路面に働きかける事で逆に路面から地面反力を貰う事が出来ます。また、傾きを伴って行う際はグリップの範囲内で傾いている方向への反力を貰う事も出来ます。これをターンマックスより前のタイミングで行う事で谷側方向への推力をもらう事が出来ます。この時、より強く反力をもらう為に荷重抜重を使います。下肢の筋力を緩めて屈曲させ身体重心を低下方向へ加速させる事で抜重していたものを、反力を貰いたいタイミングで下肢を伸展させてより強く荷重する事でより強い反力を貰う事ができます。ターン前半に強い反力をもらった結果、身体を谷側方向加速させることが出来ます。更に、ターン後半に抜重状態を作りやすくもなります。

2.プッシュの種類

狭義でのプッシュは下肢の伸展を伴うもののみをそう呼ぶ場合があります。スピードスケートのダブルプッシュのアンダープッシュはプッシュではないという論やスケーティングのプッシュは重心移動でプッシュではないという論やスキーのターンは荷重をし続けているだけで踏むような動作はしないという論などがそれにあたります。しかし、伸展するかしないかは、筋肉をエキセントリック収縮させる(関節を屈曲させられ筋肉が引き延ばされつつもそれに耐えるように収縮させる)か、アイソメトリック収縮させる(関節を屈曲させられ筋肉が引き延ばされないように筋肉を収縮させる)かコンセントリック収縮させる(筋肉を収縮し関節を伸展させる)かの違い(実際は腱の収縮なども含めて複合的に使う)であって、脚の筋力を発揮させて力を加える事に変わりはありません。よって広義では、普通の立位でも自重分プッシュはしていると言えます。ただ、人体には骨があるのでプッシュする時にはアイソメトリック収縮で姿勢を固定させる方がエネルギー効率は良いのかもしれないと考えます。スピードスケートなどのエンジュランス系の競技ではこの違いは重要な事かと考えます。一方、インラインアルペンにおいては長くとも30秒程度の運動になるので、身体に対する負荷よりも出力や他の動作との兼ね合いが重要になってきます。関節が屈曲し低い姿勢になる事は、後傾を誘発する可能性が高い事や、モーメントを小さくしてしまうことから望ましくないと考えられ、姿勢維持または伸展を伴ったプッシュが望ましいと考えられます。

また、荷重抜重以外にもプッシュの力を強める方法があります。それはスケートを弧を描くように滑走させターンする事です。ターン運動を行っていると、ターン外側方向へ遠心力が発生します。このため、スケートを傾けてターンすると直立時の自重以上の力が加えられます。ただし、これは発生させた遠心力とのつり合いをとっているだけで、加速や抜重は生み出しません。単に下肢に負荷をかけるだけになります。この動作も狭義ではプッシュとは呼びません。

広義でのプッシュは足裏に圧がかかる行為は全てプッシュと呼べます。狭義では、遠心力によって発生した圧はプッシュとは呼ばない場合、脚の屈曲を伴うものはプッシュとは呼ばない場合、脚の伸展を伴うものしかプッシュとは呼ばない場合などがあります。また、傾きを伴い、推力を得られている場合しかプッシュとは呼ばない場合などもあります。

3.プッシュの利点

進行方向への傾きを伴う事で推力を得る事が出来ます。

ターン内側方向への傾きを伴う事でターン外側方向への推力をキャンセルする事が出来ます。

上昇方向へ加速する事で抜重を伴い、ターン中の摩擦力やターン後半の地面反力による減速を抑える事が出来ます。

つづく・・・・

4.プッシュの習得方法

荷重抜重を行う為に

ターン前半に行う為に

遠心力を伴わないプッシュを行う為に

つづく・・・

まとめ

Atsushi has written 134 articles

Japanese player of Inline Alpine
PH.D. in Sports science
IT trainer

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